2023/04/19

伊川教授が令和5年度 科学技術分野の文部科学大臣表彰 科学技術賞(研究部門)を受賞しました。
伊川教授からコメントをいただきました。

「評価範囲が過去10年以内の業績だったのと、CRISPR/Cas9 KOマウス系を立ち上げて10年(=ラボを立ち上げて10年)というのもあり、『ゲノム編集マウスを用いた精子形成メカニズムの研究』というタイトルで応募させて頂きました。思い起こせばES細胞を使ってClgn KOマウスを報告したのが1997年、その後は、頑張っても年10遺伝子のKOマウス作製が限界でした。それがCRISPR/Cas9の出現により一気に効率化、今では毎年100遺伝子以上のKOマウス作製できる体制になっています。

作製が10倍楽になっても10倍作ってるので(全然、楽になってないという声も聞こえますが、、)、NPOはじめ作製に尽力頂いている皆さんに感謝です。マウスが増えたので飼育や解析の労力は増える一方ですが、担当スタッフ・学生さんのおかげで論文という形で沢山収穫できています。楽しい研究ができているのも、10年間、汚染もなくSPF環境で飼育・実験ができる環境を整えて頂いている施設の皆さんや、支援スタッフ・秘書さん達のおかげです。感謝しかありません。

今回の受賞は沢山の人達の苦労の賜物であることを肝に銘じつつ、定年まで残り12年、次の技術革新を取り入れながら遺伝子改変マウスを用いた生殖研究に勤しみたいです。引き続き、お世話になりますが、宜しくお願いします!」
(伊川 正人)